値段よりも買う理由がないことの方が大きいというお話

どんな事業においても、値段、は重要な要素だろう。

全く同じ品質のサービス、製品等であれば、当然、安いほうがいいに決まっている。

しかし、現実問題として、この世に、全く同じ品質のサービス、製品等というものは、ほとんど存在しない。

そのため、値段だけで比較できるサービス、製品等というものは、ほとんどないのである。

一方、事業者、経営者においては、売上を確保するために、時に、値段で勝負してしまいがちであるが、非常に高額で、利益率が高いサービス、製品等であれば、多少、値引きをしても経営に対するインパクトは大したことがないかもしれないが、そのような事業においても、値引きは極力するべきではないし、利益率が低い薄利多売の事業においては、絶対、値引きはするべきではない。

どうだろうか。

本当に欲しいものというものは、値段が多少高くても買ったりしないだろうか。

つまり、多少無理してでも利用、購入するということは、買う理由がある、ということである、それを、上手に、見込み客に伝えられているという状態といえると思うが、果たして、多くの事業者は、その買う理由を上手に伝えられているだろうか。

そこを改善せずに、値引きに走るのは、愚かなことではないだろうか。

値引きすれば、販売量等は、増えるかもしれない。

しかし、事業の目的は、利益を上げることであって、販売量を増やすことではない。

販売量が増えても利益が上がらないのであれば、単に忙しくなっただけで、事業者、経営者も嬉しくないだろう。

そうだったら、ほどほどの忙しさで、買う理由をしっかりと理解してくれるお客さんを相手に、事業をして、空いている時間で、更なる顧客獲得のための活動に時間を費やした方がよくないだろうか。

値引き→忙しい→時間がない、のサイクルだと、買う理由を伝えるための時間は、作ることができない。

経営者の最も重要な仕事は、顧客を創造し、その顧客に長く利用し続けてもらうこと、だと思う。

顧客がいないと、サービスも提供できないし、製品等もうれない。

顧客を創造する活動、時間が、大切ですよ。