銀行監査を沢山した会計士だからわかる事業計画書のポイントというお話


今回は、銀行監査を沢山した会計士だからわかる事業計画書のポイントというお話。

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最近、偶々だけど、デッドファイナンス、つまり、借入による資金調達のための事業計画の策定のご相談がポツポツと入っている。

実は、昨日も、あるクライアントさんで、新規事業のための初期投資資金として、銀行さんに申し込みをしたけれど、なかなかうまく進まなくて、金平先生、どうにかなりませんか、というご相談を頂戴した。

ただ、そんな相談にも、私は、全くどうじません。

もちろん、必ず、資金調達を保証できるとはいいませんが、お聴きしビジネスモデルの内容を検討すれば、どれくらいなら最大で調達が可能か、そもそも資金調達が上手くいく可能性があるのか、ということは、判断できる。

そして、可能なら、受けるし、難しいなら、断る、そんな感じです。

では、借入による資金調達において、何が、大切だと思われるだろうか?

実は、極めてシンプル。

それは、もれなく、論理的に、会計的に、ビジネスモデルを表現する、ということ。

とくに、もれなく、会計的に、というところがポイントである。

なんだ、そんなことか、金平先生、と言われるかもしれないけれど、実は、これが出来ていない計画書がいかにおおいことか。

それは、タイトルの通り、私は、会計士として、監査法人において、銀行の監査を経験し、数千の決算書や、事業計画書を、銀行の方々とチェックし、議論した経験があるからだ。

また、独立後も、スポットの相談等において、前の事務所が対応してくれない、とても適当な計画書しか作ってくれない、等の相談から、事業計画書を拝見したけど、そんなんじゃ、必要な資金の多くを調達できなくて、当たり前、という感想のものに、何枚も遭遇した。

例えば、数値的根拠、論理的根拠のない、右肩上がりの売上、利益推移に、ちょっとしたコメントだけの事業計画書。

そんなんで、今の銀行さんから、借入を起こせる企業は、そもそも借入の必要性もないような超優良企業だけですよ(笑)

私の感覚からすれば、そんな計画書は、情報が、もれまくり、といったところだ。

つまり、情報に漏れがあると、貸す側からすると、当然、貸してもいいのか、となるのだ。

銀行の方々も、会社員として、責任があるからね。

つまり、銀行さんも貸した金を回収できると判断するから貸す。

もちろん、現実に、全額回収できるかどうかはわかりませんよ。

でも、融資実行時点での、どのようなプロセス、情報を基に、あなたは、その先に、融資実行の判断をしたのですか、という稟議のプロセスで、彼らの責任を問われ方が変わってくるのです、わかりますよね。

つまり、ずさんな事業計画書で、仮に、融資を実行して、貸倒が生じた場合、当然、その判断をした担当者、上席者は、責任問題になるわけで、そうなると、結論は、簡単。

貸さないし、貸せない、という判断になるのです。

一方、必要十分に、もれなく情報が盛り込まれている情報があれば、いかに回収できるかということが理解してもらえるし、仮に、一部、回収できなかったとしても、ちゃんとした情報、プロセスにおいて、判断したと、いわゆる、言い訳だって可能なわけです。

また、銀行の皆さんは、お忙しい。

だから、融資の申込者が、よくわからない事業計画書をもってこられて、よくわからない説明をされて、融資してください、と言われても、稟議のための資料作りができない、もしくは、面倒、となるのはお分かりいただけますよね?

だから、理想は、稟議書に、書くことがないくらい、詳細で、分かりやすい事業計画書を提出することが、彼らにとっては、大変助かることだし、それが、融資の実行可能性を高める、最も効果的な策なのである。

この点、過去に、リスケという実質新規借り入れのお手伝いした件の話がある。

つまり、依頼者は、一生懸命説明されているけれど、話しに論理性がなく、まとまりもない。

当初は、お一人で、銀行さんとやり取りをしていたけれど、それは、銀行さんの立場からしてみると、何を言っているのよくわからないから、応じられず、全く話が進まなかったそうだ。

しかし、私に依頼があり、私が、計画書をまとめ、銀行に同行して、私が交渉に立ち会う(というか、この時は、私が説明する)。

すると、面白いもので、全然、話しに応じてくれなかった銀行さんが、前向きに検討を始めて下さり、結果、1ヵ月ちょっとで、実行されたのだ。

そんなものなんですよ。

あとは、この銀行さんの担当者さんは優秀だったからというのもある。(この点、担当者さんが・・・の場合、とにかく遅いし、観点がおかしいし、銀行員さんなのに、会計的な話しが通じないから、そりゃ話が進まないですよね、だから、優秀な担当者さんがいる銀行さんで借りることも、スピード、という点では重要なのだ。)

もう一つ、あるとすれば、数値的な計画のみならず、文章による説明、情報も重要だろう。

例えば、新規の特殊な事業の場合、多くの融資を実行している銀行の担当者さんでも、ビジネスモデルが分からないし、この人がそんな事業をやってうまくまわせるのか?という発想が生じるのは当然だろう。

だから、自分には、そのビジネスを始める資格、要件、経験が、十分であるという情報をできる限り与えるのだ。

例えば、前職で、全然だめだった店舗の責任者に抜擢されて、業績を好転させた。

その理由は、あれをした、これをした、そして、○か月後から効果が生じ、1年後には、売上が○倍増、利益が○倍増になった、などと文章で説明する。

そして、そのビジネスを始める。

こうのように説明文があれば、まったく何も情報がないよりも、ああ、この人だったら、大丈夫なのだろう、と判断してもらえる可能性が高くなることは明らかだろう。

つまり、事業計画書は、もれなく、必要十分に、細かく、相手目線で、会計的に理論的に作成することが大切なのだ。

あと、もう一つ。

それは、銀行監査をやったことがある公認会計士に作ってもらったということも、大きな説得材料になる可能性があるだろう(笑)

でも、これは、おそらくあると思う。

私は、会計士だから、というような意識はないけれど、やはり、社会的には、税理士さんでもあり、会計士さんが作ったものだったら、と言われることが多いから。

借入に行き詰った方、是非、会計士にご相談ください。

当然、お詳しい、税理士さんでもいいと思います。

そして、私でも大丈夫です。

ただ、私は、モチベーション低く、仕事はしたくなく、そのことで、依頼者に迷惑もかけたくないし、何より、より真剣に取り組んで、調達したいことから、当該業務のフィーは、相当頂戴いたします。

自信がありますから。

ただし、明らかに難しい案件は、そもそも受けないですから。

その判断は、プロだからできるのです。

何でも、安易に請け負って、双方、無駄な時間を過ごすのは、嫌ですから(^^)

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税理士・公認会計士

金平 剛

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税理士・公認会計士 金平 剛 会計事務所

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