月次決算が遅い一つの理由というお話


今回は、月次決算が遅い一つの理由というお話。

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小規模、中規模の事業、企業においては、経理そのものを会計事務所に外注しているケースも多いだろうし、弊所でも、そのようなご要望には、喜んでお受けしているところである。

他方、中規模以上の企業等においては、外注量も相当になるし、また、経営管理の観点からも、月次、いやもっというと、週次、日次で、会計データを知りたい、現状把握をしたいという場合にはおいては、いわゆる、自計化、つまり、自社で経理業務を行っているケースもある。

もちろん、小規模、中規模の企業等においては、自計化したっていいわけで。

ただ、自計化しているものの、全然、タイムリーな経営把握をできていないケースも、ちらほらを耳にする。

例えば、月次決算が、資料を揃えてから2か月後に出てくる、といった感じ…

これだと、もはや、タイムリーな経営把握とは言えず、本来の自計化の目的を実現できていない状況といっても過言ではない。

一方、私は、会計士だから、大企業である上場企業の経理の監査を今もしているが、超大規模企業であっても、早い企業は、翌月3日までに、月次決算が組みあがる、というケースもみたことがあるし、遅くても翌月10日くらいまでには、月次決算がしまったくるケースが大半。

もちろん、上場企業の場合には、人材が優秀、人員が豊富、システム投資が充実、等、差別化要因があるため、一概に、中小企業と比較をしてはいけないと思う。

ただ、だからといって、遅い月次決算を放置していいわけではない。

そして、月次決算が遅い一つの大きな理由が存在する場合がある。

それは何か?

それは、利用している会計ソフトが良くない…というケース。

実は、このケースが結構あると思う。

以前、スムーズな自計化のお手伝いをお願いされたこともあったが、その時は、正に、このケース。

その企業さんでは、中規模企業だったため、そこそこ高額な会計ソフトを利用されていた。

ただ、高額だからいいってわけでもないんだな、会計ソフトは。

つまり、その企業の経理担当者は、その会計ソフトが非常に使いづらかったし、使い方も良くわかっていなかったのである。

そこで、私は、まずは、会計ソフトの変更を提案。

その上で、効率的な使い方を指導。

結果、どうなったか?

2か月半遅れの月次決算は、翌月15日までに完成となるようになったのである。

もちろん、無駄な残業も減った、経営者も、担当者も喜ぶ。

ちなみに、その担当者の方は、中年の女性で、使いづらいソフトとはいえ、使いなれたソフトを変更することに、非常に強い抵抗をされたが、私の粘り強い提案で(笑)、なんとか変更して頂いたが、結果は、替えてよかったとのこと(笑)。

また、先日も、お世話になっているコンサルタントの方からこんな連絡が。

某会計ソフトは、使いづらい、と・・・

つまり、そのコンサルタントの方は、財務面のコンサルもされることから、クライアントの会計ソフトを操作することがあるそうなのだが、私が勧めているソフトと、新規のクライアントが、その顧問税理士事務所から勧められているソフトとを比較されたようだが、私じゃない税理士事務所が勧めている会計ソフトが、あまりにも、使いづらく、また、帳票も見づらい、ということで、逆に、そのコンサルタントの方が、別の会計ソフトを使ったほうがいいと提案したくらいだそうだ。

このようにいいでしょうか。

つまり、使いづらいというのことは、会計ソフトに限らず、効率性を阻害し、無駄なコストを増大させる可能性を高める。

そして、ストレスフルなものに対しては、モチベーションが下がり、より後回しとする可能性を高める。

結果、使いづらい会計ソフトを使えば使うほど、コストが嵩み続け、また、月次決算の遅れの助長する可能性を高めるということではないだろうか。

もちろん、会計ソフトだけの問題ではないが、使いづらい会計ソフトは、百害あって一利なし、だと私は思う。

月次決算が遅いなと思われている方のご相談もお待ちしておます。

会計ソフトは、高ければいい、有名であればいい、というものではないのである。

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税理士・公認会計士

金平 剛

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税理士・公認会計士 金平 剛 会計事務所

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