同級生からの依頼と創業融資というお話


今回は、同級生からの依頼と創業融資というお話。

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はい、先日、突然、高校の同級生から連絡を受けまして。

内容は、タイトルの通り、独立したいからお金のこととか相談にのってほしい、ということ。

まず、詳細な内容に移る前に、ありがたいですね。

面識はあり、同じ体育会系だったため、稀に話す機会があったとはいえ、卒業後は接点も少ない状況が続いていた中で、FBでつながっていて、自分がそうなったときに、金平が、会計士をやっているなら、金平に相談しよう、と思って頂けること。

本当にありがたいことです。

高校時代のイメージは、悪くなったんですね、きっと(笑)

そして、相談の内容は、まずは、開業前のお金のこと。

やっぱり、お金のこと、税金のこと、社会保険のこと、借入のこと、経費に関すること、会計、税務に関すること等、考えてみても全然わからないし、勉強する時間もないし、ということでした。

それは当然の感情だと思います。

ただ、見切り発車せずに、私かどうかは抜きにして、専門家に相談したことは、英断だっと思う。

なぜか?

そりゃ、資金計画のない開業ほど怖いものはないから。

もちろん、計画なしにエイヤーとやっちゃうかたもいらっしゃるけど、僕は無理だな、絶対。

やはり、事業というのは、投資であって、投資は回収し、また、継続することが重要であって、短期間に資金ショートを起こすと、あと数か月で黒字転換して順調になったのに、と思っても、資金ショートした時点で新たな資金調達ができなければ、事業は終わりですからね。

そのため、開業後、数か月は、個人的な生活費も含め、資金余裕がより沢山あった方が、絶対、精神的にいいに決まっているんです。

変なもので、精神的に余裕がないと、オペレーションも不安定になることだってあるだろうし、その他・・・

また、特に、優良テナントが少ないこの富山において、そんなテナントは早いもの勝ちである。

そのため、自己資金に余裕があって、全額、初期投資等の資金を、自己資金で賄えるのケースば例外として、借入して事業を開始する場合には、速やかに、必要十分な資金を借り入れることが、重要なんですね。

なぜなら、テナントは早い者勝ちで、早く資金を準備してきて契約したものが権利を有するから。

また、仮に、テナント関係の契約に必要な契約は、事前に自己資金で準備できて確保できたとしても、工事代金の原資が借入で、その借入がなかなか下りず、工事代金が払えないと、工事が着工にならずに、テナントの家賃をドブに捨てる期間が長くなり、やはり損だから。

つまり、やると決めたら、出来る限り、資金を確保して、さっと、テナントを確保して、工事の契約をすることが重要なのである。

ただ、同級生と話しているとその同業者ではやはり融資を断られて、随分、開業が遅れたケースもあるそうで。

その期間の生活資金は、機会損失の影響は大きいですよね。

一方、驚いたのが、政策金融公庫の創業者融資の条件が緩和されていること。

以前は、自己資金の2倍が、借入の限度額だったのに、今は、自己資金の9倍まで借りられる。

つまり、逆にいうと、必要資金の額の10分の1以上の自己資金があれば、その制度を利用できる、ということである。

https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/04_shinsogyo_m.html

ただ、これも実は結構危険な話で。

なぜなら、自己資金に対する借入比率が高まれば高まるほど、開業後の資金繰りは重たくなるから。

つまり、借入は返済しなければならないから、しっかりと、開業後の運転資金や、初期投資に応じた儲けを確保しないと資金がショートするリスクが高いからだ。

だから、安易に、多額の借り入れをするべきではないと、私は思う。

あと、最近の融資は資金使途が明確な資金ではないと貸してくれないということも重要。

つまり、事業計画からして不必要な資金は、貸してくれない、ということ。

そのため、その金額がなぜ必要で、開業後、どのような収支、どのような感じで、完済してもらえるのか、明確に、合理的に教えてもらえないと、我々は貸せません、というのが、現在の金融機関のスタンスである。(当然といえば当然だけど)

ちなみに、私が、これだけ融資等に詳しいのは、大手監査法人で、銀行の監査を通じて、融資の判定、査定に関して明るくて、また、公認会計士であり、会計士試験、実務を通じて、管理会計という分野に明るく、エクセルという表計算ソフトを、自由に使いこなせるからなんですね。

単に、決算ができる、申告ができるという能力だけでは、上手に融資をしてもらうための必要な情報を提供することはできないんです、はい。

また、実は重要なことは、初期投資を含め、開業後、半年間くらいに生じる公私両方の必要資金を漏れなく想定することも重要なんですね。

ポイントは、公私ともの資金、と、もれなく、である。

なぜなら、想定外の支出があると、やはり、資金計画がおかしくなって、資金ショートのリスクが高まるからである。

ということで、相談者に、こんな話をいろいろと。

そして、必要な情報をどんどん聞いていき。

安全な事業計画、資金計画は、事業の規模にもよりますが、小さくてシンプルな案件であれば、本当に急げば、2,3日で作成できます。

そして、その他、融資の申込書も埋まれば、即、申込完了。

その後は、こちらではコントロール不能だから、はやく融資決定の知らせを待つのみで、その間は、工事や、その他もろもろの準備をすることになるのです、はい。

準備期間は短い方がいいに決まっていますから。

ということで、今回の相談者も、やはり、お金のことが全く見えなかったのが、私をヒアリングしていくなかで、どんどん明確化し、また、月間どのくらい売上が確保できれば、資金繰りがまずはとんとんになるのか等見えてこられたようで、随分安心されたようです。

つまり、やはり、自分でもできそうだな、と思われたんだと思います。

この点、この作業を、事前にしっかりやらないと、開業数か月で資金ショートとなって・・・というケースは世の中にはあるでしょう。

また、たかが事業計画ですが、されど、事業計画です。

机上で成立した事業なんて、実際に、成功する確率は低いでしょうし、仮に成功しても、それはまぐれ、運です。

そのような成功体験は、後に、過信へと発展するのではないかとも思います。

事業は、投資であり、真剣勝負です。

必ず、しっかりと計画を立てることが重要。

地図、目標のない道を歩むよりも、地図、明確な目標がある道を歩んだ方が、成功確率は高まります。

今回の相談者は、英断だと思います、私に相談して。

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税理士・公認会計士

金平 剛

税理士・公認会計士 金平 剛 会計事務所

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