融資のポイント 2 として、経常的なCFについて解説したい。
まず、CFとは、キャッシュフローという意味。
そもそも、前回で、経常的なCFには、大きく3つの特徴があると伝えた。
・経常的であり、臨時的なCFは除く点
・税引き後である点
・損益ではなくCFである点
この3点である。
順番に確認したい。
まず、経常的なCFであり、臨時的なCFを除くとはそのままである。
つまり、損益計算書上の経常損益を出発点とすることだ。
ちなみに、損益計算書の損益区分についてはお分かりですよね?
念のために確認しておくと、
1 売上高
2 売上総損益
3 営業損益
4 経常損益
5 税引き前当期純損益
6 税引き後当期純損益
である。
つまり、4の経常損益をベースにすることが重要である。
なぜなら、5以降の当期純損益は、特別損益を含んでおり、臨時的な特別損益は、その後10年等、長期間に渡るCFを検討するに際して、加味するべきではない損益、CFになるからである。
ちなみに、上記の各損益の間には、それぞれ、費用や損益項目が入るが、お分かりだろうか?
念のため確認しておくと、
1 売上高
△ 売上原価
2 売上総損益
△ 販売費及び管理費
3 営業損益
△ 経常費用(+経常利益)
4 経常損益
△ 特別損失(+特別利益)
5 税引き前当期純損益
△ 法人税等
6 税引き後当期純損益
となる。
ちなみに、経常費用、経常利益に含まれる代表例は、支払利息、受取利息、受取配当金等であり、財務活動や投資活動から得られる損益であり、経常的に生じるものの、本業そのものから生じる損益ではないという特徴を有する。
一方、特別損失、経常利益に含まれる代表例は、固定資産売却損、固定資産売却益、有価証券売却損、有価証券売却益等、減損損失であり、あくまでも、臨時的に生じるものと考えられる。
説明が重なるが、経常的な損益、CFをベースにする理由は、特別損益といった臨時的な損益、CFは、あくまでも過去の臨時的な損益、CFであって、借入を行った以後の長期的な損益、CFを見積もる上では、加味するべきではない項目だからだ。
続く。
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