原価計算という言葉はご存知だろうか?
そのままだが、扱っている製品の製造に必要な原価(コスト)を計算することをいう。
経営学の理論上、また、私の経験上、原価計算、そして、原価管理がずさんな会社は儲からない傾向が強い。
例えば、単一の製品を単一の規格のみで製造を行っていれば、原価計算といっても、複雑ではない。
なぜなら、その原価計算をする計算期間に費やした各種原価を累計し、その原価の累計額を、製造量で除せば、単位当たりの原価は単純に計算される。
しかし、現実の経営はそれほど単純ではない。
つまり、種類の異なる製品を製造したり、同じ製品でも、サイズ等、規格の違う製品を製造したり、最終的には異なる製品でも、ある製造工程までは、共通する材料を製造している場合があったり、現実の製造は複雑である。
しかしながら、複雑だからといって、原価計算を怠れば、儲からない会社になる可能性が高まる。
なぜなら、正確な原価計算ができていなければ、製品ごとの正確な原価を把握できず、もしかすると、原価割れとなる販売価格を付して、売れば売るほど赤字になる製品を製造し、売り続けている可能性も考えられるからである。
例えば、正確な原価計算の結果、その製品の原価は100のところ、ずさんな原価計算の結果、70だと思っていて、売価は90でいいと思って値付けしていた場合、正に、製造し、売れば売るほど、赤字が膨らむということになる。
また、中小企業でありがちなのは、製造に関する人件費と、原価との関係性を、正確に捉えた原価計算をしていないケースである。
ご承知の通り、人件費というのは、経営において最も高いコストの一つであり、製造にかかわる人件費も、当然、正確に原価計算に反映させることが重要である。
つまり、人件費の原価計算というのは、人件費そのものと、それを製造するために要した時間によって計算されるのであって、生産性の悪い製品を作り続ければ、それもまた、儲からない会社の体質の原因となるわけである。
原価計算、また、管理会計というのは、上場企業では当たり前のように導入されている理論ではあるものの、中小企業には、十分には広まっていない。
原価計算、管理会計について、我が国で最も学ぶ資格というのは、公認会計士であり、税理士試験には、それらの科目はほとんどない。
中小企業においては、上場企業ほど、コストを費やして原価計算制度を導入することは、コストパフォーマンスの観点から、慎重に検討しなければならないと思うが、原価計算、そして、管理会計の基本的なエッセンスについては、知り、少しでも経営に反映させていくことが重要だと思う。
経営資源が限られる中小企業に複雑な原価計算、管理会計の業務を導入することは、管理コストの負担の面から慎重に検討、導入することが重要だと思う。
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