個人事業でも定率法で減価償却できるものもあること、知っていましたか?  所得税 税理士 会計士 富山


所得税の確定申告の開始に向けて、今まさに、昨年の所得に関する所得税の帳簿、決算書、申告書作成に勤しんでいらっしゃる皆さんは多いと思いますが、今回は、昨年の申告ではなく、今年以降の申告に関連することについて、少しお話したいと思っています。

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タイトルの通り、主に、減価償却のことを書くわけですが、今回は、減価償却とは何かについてまで語るつもりはありません。

法人を経営されている経営者の皆様におかれては、建物等の特定の固定資産を除き、その他の固定資産は、法人の場合は、税法上、多くの場合、原則、定率法で、償却してもいいとされていることはご存知かと思います。

ここでまた、定率法、という専門用語が出てきましたが、その一方で、もうひとつメジャーな償却方法とえいば、定額法、です。

この二つについても、詳しく説明するつもりはありませんが、簡単に特徴だけ言えば、定額法は、毎年計算される減価償却費という経費の額が、一定であること、一方、定率法、というのは、その減価償却費が、一定ではなく、事業に使った最初のころは、多く計算され、年々、その減価償却費の計算額が、逓減していくこと、と言えます。

つまり、一般的には、事業供用直後、早期に、経費をより多く計上できる方法としては、定率法の方が優れていることになります。

さて、それでは、話を個人の所得税の減価償却に戻したいと思いますが、所得税の場合、減価償却は、法人税と違って、多くの場合、原則として、定額法、とされています。

ただし、建物等を除く、特定の固定資産については、償却方法の変更の手続きを、期限内に、実施すれば、その年度から、定額法から、定率法へと、変更することができます。

その具体的な手続きは、こちらの通りです。

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/21.htm

ここで大事なことは、まず、事業を昨年から継続している場合の、償却方法の変更は、所得税の場合、変更しようと思う年度の3月15日までに、所定の手続きをしなければ、適用できないことです。

また、変更承認には、審査があるので、記載されている期間内の変更はないか、また、変更の理由に合理性があるのか、等、検討されることになりますので、手続きさえすれば、できる、というものではないことはご理解ください。

個人的な意見として、変更のタイミングとして合理的と考えられるのは、たとえば、新車の購入のタイミング等、資産の入れ替えのタイミングかと思います。

入れ替えがなくても、新しい資産から、定率法を採用することも、ひとつの合理的なタイミングかと思います。

また、変更理由も、それなりに合理性あるものを書かれることが望ましいかと思います。

ご興味がある方は、おやめに、ご検討ください。

減価償却について知りたい方は、下の、決算書のみかた、というリンク先に、簡単なイメージ図を交えた説明記事がありますので、ご参照ください。

http://kessansyo-mikata.com/2016/10/11/%E6%B8%9B%E4%BE%A1%E5%84%9F%E5%8D%B4%E3%80%80%E3%81%9D%E3%81%AE%EF%BC%91%E3%80%80%E3%80%80%E6%B1%BA%E7%AE%97%E6%9B%B8%E3%81%AE%E8%A6%8B%E6%96%B9%E3%83%BB%E8%AA%AD%E3%81%BF%E6%96%B9/

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